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ガール

 
奥田英朗さんがいなかったら、この会社に入らなかったかもしれない。
『邪魔』『最悪』 を読まなかったら、この会社に入れなかったかもしれない。

そのくらいインパクトフルな小説だったわけです。
普段小説読むとき、出版社なんて意識しなかったけど。
へえ、これも、これもそうか、と思うくらいに。

新入社員研修が、文芸第二出版部だったときは
ぜったい書籍関係の部署にいくに違いないと小さくガッツポーズしたのだけど。
そうはいかない今。。ま、ま、それはいいとして。

研修中のある日に、文芸の授賞パーティに先輩に連れてもらい、
帰りがけ、「最近読んだ本で何か一番よかった?」もしくは「好きな作家は?」的な
ことをその女性の先輩に聞かれ、『邪魔』と『最悪』を挙げたらば、
そしたら、なんと
「あら。ほんとに? それ、あたしが担当した本だわ」
と、へー、へー、と独り言のようにいって
会場のクロークで預けていた荷物を受け取り、
「はあ、おなか、空いたね。パーティ、立ちっぱだったしね。なんか食べてこっか」
と高そうなカウンターの焼き鳥をご馳走になったのでした。


奥田さんがどんな人か、こんなとこあるんだよ裏話を聞いたはずなのだけど
あまりに舞い上がりすぎて何も覚えてない。
鶏の「ハツ」というものをそのとき生まれて初めて食べた。


そして、今年、『ガール』が映画になったという。

奥田英朗さんの作品には、『ガール』とか『マドンナ』 とか
はたまた『イン・ザ・プール 』 みたいなコミカルな軽いタッチの作品と
『邪魔』『最悪』 『無理』 と続く2文字不幸三部作、
たたみかけるような不幸と不運の連続、の作品と2種類あって、
私は、ダントツ後者のような物語りのほうが好きです。

でもあんなゴリゴリした小説を書く男の人の
『ガール』や『マドンナ』の女ゴコロとらえっぷりにビビるとともに
そこにはあのとき焼き鳥をおごってくれた先輩のエッセンスが入っているのか
いや、あまり結びつかないなあ、と思ったり。


映画「ガール」は、あまり期待せず(香里奈っすか、ふーん、と)
見に行ったわけなんですが。


これがなかなか、丁寧につくられた、誠実なとてもいい映画でした。



香里奈が加藤ローサにメイクする場面、手にするのはマキアージュで
吉瀬美智子は会社でリポビタンDを飲み、
家ではパナソニックのマッサージチェアに身を沈めるのを観て
クスクスとにやつきながら、なんだかとてもすがすがしい気持ちになっていたのです。

小説が好き好きで芸術的なものに憧れて入ったガールは
今や薄っぺらな"仕込み”としがらみにまみれて
いうなれば、ステマ、ステマ、ステマつけ♬
(いうなれば、このブログだってステマの一種かもしれない)
日々にがっかりうんざりしそうな、シーソーゲーム。


ああ、でも吉瀬さんがゴクゴクとリポビタンD飲んでるの見て。

へんに、ハンパにお高く止まるより、いいじゃない、開き直って。
とうるっときたのでした。

一緒に観た人に「だれに一番共感した?」って聞かれたのですが
私は加藤ローサかな。











評価:
奥田 英朗
講談社
¥ 580
(2009-01-15)
Amazonランキング: 570位

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